皆さんは「江戸しぐさ」ってご存知ですか?江戸しぐさとは、江戸時代に人々がお互いに気持ちよく暮らしていくために実践していた、生活の知恵や処世術のことを言います。

有名な江戸しぐさとしては「傘かしげ」(=雨の日、狭い路地をすれ違う際に傘を相手と逆の方向に傾けることで、相手に水がかからないようにする配慮)や「肩引き」(=狭い道を歩く際に肩と腕を少し引いて通りやすくする配慮)などがあります。いかにも日本人らしい考え方ですよね〜!

そんな、創意工夫が得意だったのであろう江戸の人々に知恵を借りて、今回は暑い夏に活用したい「夏の江戸町人の振る舞いや工夫」を5つご紹介したいと思います🎐

打ち水

打ち水とは、朝夕に路面に水を撒くことで路面温度を下げ、涼を作る工夫のことをいいます。実際にこの行為は理にかなっており、環境省の実験では「打ち水によって地表の温度が約10~20度下がる」ことも確認されています。打ち水のポイントは地面の温度が上がりすぎない朝夕の涼しい時間帯に行うこと。暑い昼間に行なった場合よりも長時間涼を感じることができます!

体臭ケア

夏になると気になる身体のニオイ問題…!この悩みは江戸の町人たちも同じだったようで、この頃は香木(伽羅・沈香などのいい香りがする材木)を焚いたり、香袋(白檀などの香料を布製の袋に詰めたもの)を衣服に仕込むなどの工夫がなされていたようです。これらは、汗や皮脂などのいわゆる”体臭ケア”の目的で使われるだけでなく、現代でいう香水のような「個人を特定の香りで印象付ける」意味でも用いられていました。

夏の服装

夏事情として、江戸時代と現代で最も大きく違うのは「エアコンや扇風機など冷房具の有無」ではないでしょうか。現代は昔より温暖化しているとはいえ江戸時代の夏も涼しかったわけではなく、しっかりと暑い夏を過ごしていたようです。そう考えると、ある意味今よりも夏がしんどいものだったかもしれませんね…!そんな夏に、江戸の町人たちは服装を工夫することで暑さに対応していました。夏の着物としては裏地のない「単衣(ひとえ)」というものを着用したり、見た目にも涼しくするため白地の浴衣を着用したりしていました。また、藍染めに使用される藍には虫よけの効果があるとされたため、虫の出やすい夕方〜夜は紺色の浴衣を着る工夫もしていたそうです。

風鈴の音色

「チリンチリン♪」と高く涼しげな音を響かせる風鈴。この風鈴の活用も江戸の町民が音で涼を感じるための夏の工夫の一つでした。「音で涼をとる」とは何とも粋で風情がありますね🎐風鈴の元々のルーツは中国の風鐸(占いや魔除けの金属製の道具)だと言われていますが、現代にも伝わるガラス製の風鈴は今の深川や浅草で製造が始まり(※諸説あり)、町民にも親しまれるようになったと言われています。

食べ物

現代でも夏になったら食べるものってありますよね!たとえばかき氷やそうめんなどなど・・・。江戸の人々も同じく、「食で身体の内側から涼をとる」という考えがあり、当時は「冷たい甘酒」や「ところてん」などが食べられていました。夏の時期になると「ところてん売り」が街中を歩き「ところてんや、てんや ♪」と声が響いていたそうですよ!冷やし軽食として人気だったそうです😊

以上、いかがでしたか?江戸時代を生きた人々も、現代を生きる私たちと同じように暑い夏を感じていたんだな〜と考えると何だか親近感が湧き上がってきませんか😌? 今年もまもなくやってくる暑い夏。江戸の人々の知恵も借りながら、楽しく元気に乗り越えていきたいですね!

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ココネット編集部 ココちゃん

ココネットでハーティストとして働く女の子。

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